小学生の4年生だか5年生の時、お年玉でガツン!とラジカセを買いました。
値段は覚えてないけど、1万円ちょっとだったかな。とにかく、その正月のお年玉をほとんどはたいて買ったと思います。
小学生にとっての当時のラジカセ、今なら新車1台、ニコニコ現金払いや!という感じでしょうか。
小心者の僕としてはかなりドキドキする買い物でしたが、何とも言えない快感があったし、そのMYラジカセで一生懸命、深夜放送などを聴きまくりました。
けど最近のお子様がたはお年玉はみんな貯金しちゃうという子が大半らしい。
アホか!
せっかくもらったお年玉、大人になったらNeverもらえないお年玉を、まんま貯金しちゃうなんて、なんてもったいないことをするんや!
大人になってから自分のラジカセ買ってもたいした感動はないが、子供の心に与えるインパクトは段違い。
「これは自分で買ったラジカセなんや」という強い気持ちを持てる、胸に深く深く食い込む経済体験をすることこそが大事なのです。
モノでなくても、いわゆる「ムダづかい」もいい。
たとえば、お年玉み~んな使って食べ歩きするとか、
ぜんぶマンガ買っちゃうとか、
高校生ぐらいだったらメイドカフェをハシゴするとか、年齢詐称してキャバレーで一晩豪遊しちゃうとか、それくらいのことをやってもいい。
なぜならそんな世界に触れる体験は、お年玉というボーナスをもらったときじゃないと、なかなかできないからです。
大人から見れば単なる「ムダ遣い」かもしれないけど、子供や若者にとってこれらはすべてビッグな「自己投資」です。
大人になってからマンガ三昧、メイドカフェ三昧、キャバレー三昧をやっても、ただのお遊びや気休め、へたすりゃ人生脱線につながるけど、これらの非日常な体験・買物は、若さ・未熟さと掛け合わせると、感受性豊かな子供時代でしか得られない、貴重な「財産」「世界観」になると思うのです。
貯金が一概に悪いとは言いません。
目標額まで貯めて旅行に行くとか、どでかいものを買うとか、明確な目的があっての貯金ならいいのです。
でも、「なんとく将来のために役立てよう貯金」はそれこそムダ遣いに等しい。
数万円、数十万円は子供にとってはビッグマネーだけど、大人になったらせいぜい1~2か月分の生活費とか、要するに大したお金じゃありません。
何の感動もともわないものに使ってしまったら本当に生きたお金にならないのです。
加えて、親が管理するというのはサイテー。
小学校の低学年あたりまでならわかるけど、10歳過ぎた子供のお年玉を取り上げて「あなたのためよ」なんて言って貯金通帳に入れてしまうのは、明らかに過干渉。僕に言わせれば子供をスポイルする行為です。
使うにしろ、貯めるにしろ、子供が自分の責任で管理しなければ、経済感覚が育ちません。
お年玉をどう活用するのが一番なのか、子供が自分で考えることは、自分の人生をどう生きるか考えることにつながると思います。
こんな先行き不安な時代、ケチケチしたくなる時代だからこそ、「オレのお年玉」「アタシのお年玉」をもっともっと大事にしようよ、子供たち。
2017・1・5 Thu
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