12月の声を聞くと、お歳暮に始まり、クリスマスプレゼント、お正月のご進物。
さらにお餅、おせち、ふるさとからの贈り物など、たくさんの品々が行き交います。
相手を思いやり、気遣う気持ち。よろしく頼んます、これだけのもの贈ったんだから当然、何かお返しくれるよね、口に出しては言わないけど、わかってるよね・・・などなど、品々の中に万華鏡のごとくこれだけさまざまな気持ちが込められるさまは、伝統的慣習からくる日本独自の現象と言えるでしょう。
そんなわけでこの季節になると、物流の現場は大わらわのてんてこ舞いになります。
その物量たるやすごいのなんの。
僕は物書きと同時に、こうした現場でも働いているので、ここ数日はその嵐に圧倒されています。
そこで思うのは、ニーズがあればそれを満たそうと技術が進む。
こういう贈り物文化があるせいで、日本の物流システムは世界一になった、ということ。ちゃんと比較したデータがあるのかどうかは知らないけど、少なくとも宅配便がこれだけ見事に発達している国は他にちょっと考えられません。
近年はネット通販が発達して、なんでもクリック一つで買えちゃって便利だけど、当然のことながら、アマゾンみたいな会社の倉庫から物が自動転送されてくるわけではない。
それがその通販やってるお店や会社の地域にある運送会社の拠点に送られ、トラックで注文した人の地域の近くにある拠点に送られ、そこからさらに近所の支店に送られ、そこから宅配車で家まで届けられます。
そこには車や設備などの膨大なエネルギー、そして大勢の人間の労力が費やされています。そこには莫大なコストがかかるから、何とかこれを節減できないかと機械化が進む。来るべきロボット社会はこのあたりから発展するような気がします。
それぞれの拠点ではロボットたちが「オセーボ、オーライ。プレゼント、ウェルカム。」と言いながら24時間フル稼働し、自動運転の車で疲れ知らずのロボットサービスドライバーが「オトドケモノデース」とやってくるのは10年後?20年後?30年後?
2050年、僕たちはどんな年末・お正月を過ごしているのだろう?
2016・12・4 SUN
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