●学校という狭い世界しか見えない親子
夏休みが終わり、9月になって2学期が始まると、決まって子供の自殺が話題になります。
毎年のことなので、分析はいろいろされているけど、じゃあどうすれば防げるのか、さっぱりこれといった対策が立てられない。
僕は嫌なら学校なんか行かなきゃいい。命かけてまで行かなきゃならない理由なんて、どこにもねーだろ、と思うのですが、当の子供はそういう心境にはなれない。
それはおそらくそういう子の親が「学校なんて行かなくたっていい」と考えられないからです。
言葉の上では僕のような意見に同意しても、心の底では「うちの子に限って不登校なんてあり得ない」と思っている。そして、「学校に行けなくなったらうちの子はもう終わり」と思っている。
学校という狭い世界から親子して抜け出せないのです。
●もと不登校の若者の出番
そうした親子の思い込みをぶち壊すためには、学校が自ら立ち上がることが必要です。
かといって、先生方がしたり顔で「自殺はいけない」とか説教したり、なんとか大臣とか、かんとか博士とか呼んできて「命を大事にしよう」と話させたって、子供は聞く耳持ちません。
では、どうすればいいかと言うと、体験者に話してもらうのです。それもできるだけ齢の離れていない、ちょっと前まで小中学生やってましたという若いのに。
「学校、途中でやめちゃった。でも俺は元気に生きてるぜ」という若いのを呼んできて、不登校の体験談を語らせるのです。
別に社会的に成功している必要はありません。
フリーターでも、サラリーマンでも、起業家でも、アーティストの卵でも何でもいい。
社会に出て活躍している、そして自分なりに人生を楽しんでいる兄貴か姉貴みたいなのが、ちゃんと自分の体験談を語り、「学校なんか行かなくたってへっちゃら」と大々的にアピールするのです。
●やっちゃえ学校
本にやネットに書かれていたり、どこか外でそういう講演会みたいなのもやってると思うけど、僕はそれを公立、私立問わず、学校の中でやるのが最も効果的だと思う。
もちろん、学校としては自らの存在を否定するみたいで、とんでもない!ということになるだろうけど、そろそろそういう思い切った対策が必要なんじゃないか、子供のことを考えてそういうことをやっちゃえる学校って、むしろ価値が高いのではないかと考えるのだけど。 やっちゃえ、学校。
2016・9・1 THR
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