お正月も明けて落ち着くと、ぼちぼち世間ではランドセルや学用品などの広告が目に付くようになる。うちの小僧君も高校入試だが、子どもを持つ家庭では、これから春になるまで入試・卒業卒園・入学進級のサイクルに突入するのだ。
で、先日、近隣のとある幼稚園が「男の子を持つお母さん方」に人気だという話を聞いた。どういうことかと聞いてみると、その幼稚園には男性の先生が数人いて、男の子のいい遊び相手になてくれるというのだ。
キャッチフレーズは「立ちションも教えます」。
広告文句としてはユーモアもあってなかなかふるっているが「え!?」と思ったのも事実。
「それって、お父さんのやるべきことじゃないの?」
お母さん方も、そうは思わないですか?
立ちションのしかたまで、幼稚園とか学校にお世話になる必要があるのか?
そしたら、男の子を持つお父さんは息子にいったい何を教えるというのか?
勉強? 仕事? スポーツ?
家事や育児に参加するお父さんは増えているようだが、それでも「おっぱいとオムツの取替えだけは妻まかせ」という人はまだ多いと聞く。
おっぱいだけいはどうしようもないが、オムツだの立ちションだの、いわゆる「下半身の営み」は、人間の生きる根本に関わることだ。
その根本部分の面倒を見たり、感情を共有したりすることって、何よりも子育てにおいて何よりも重要なことなのではないか、と思う。
いくらサッカーや野球が上手く、勉強や仕事が教えられるリッパなお父さんでも
(もちろん、これらが教えられればカッコイイけど、より上手いおじさん・お兄さんや、プロのコーチがもいっぱいいる) 人間同士が繋がるための本質的な部分を素通りしていたら、本当の父子の絆というのは育まれないのではないだろうか?
それなくして「親子のコミュニケーション云々」と言ったって、うわべだけの、それこそ“きれいごと”に過ぎないのではないだろうか。
幼稚園児の息子を持つお父さん、オムツを素通りしてきてもまだ遅くない。
一緒に立ちション・ツレションしよう。
これぞ男同士の付き合いの基本。
子どもの心の奥深くにお父さんのやさしさ・あったかさ・頼もしさがオシッコのようにじんわり染み渡ります。
2012・1・14 SAT
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